Top Message

トップメッセージ

竹は3年で成竹となる成長の旺盛な森林バイオマスであり、国内で広範囲に育成している高循環性資源です。しかし一方で、竹はその形状や成分、物性などにより “ 扱いにくい緑資源 ” として未利用のまま放置されてきました。そこに加えて、地方の過疎化と高齢化が進行した結果、荒廃竹林は大幅に拡大し生物多様性の低下や災害発生のトリガーとなるなど、様々な問題が発生しています。

私は竹の研究開発に尽くした父の意思を継ぎ、30年以上に渡り一貫して竹のポテンシャルを信じ研究開発に従事してまいりました。
1987年には北里大学公衆衛生学部との共同研究により、竹抽出物による「抗菌剤」の開発に成功しました。以来この「抗菌剤」の有効性について産学連携で研究してまいりました。その結果、O157をはじめとする各種有害微生物への抗菌効果やノロウイルス、鳥インフルエンザなど様々なウイルスへの不活化効果を検証することができております。

2002年2月、株式会社タケックスラボを設立し「ライフサイエンス事業」を展開してまいりました。竹抽出物による「抗菌剤」だけにとどまらず、食品添加物の「日持向上剤」も開発し食品加工工場やケータリング事業会社など、様々な顧客の皆さまに長らくご愛顧いただいております。我々は食品の品質を保持させるフードテック技術の向上に取り組み、フードロス削減に貢献して参ります。

また、2016年には当社の「抗菌・消毒剤」でマレーシア政府認定の「ハラル認証」を取得することができました。翌2017年には現地法人TAKEXCO Malaysiaを設立し現地生産、現地販売を開始しました。ムスリム市場の多いアセアン各国への展開を加速させてまいります。さらに中国、韓国、香港、台湾など東アジアへの輸出を一括で担う目的で同じく2017年にタケックス株式会社を設立しました。コロナウイルスパンデミックによるロックダウンで出足をくじかれましたが、コロナ収束に伴い今後はいっそう注力してまいります。

一方で荒廃竹林の整備につながり、更なる竹の有効利用を拡大するために、2022年より「バイオテック事業」を本格的に立ち上げました。この事業においては様々な加工技術を開発し、竹を余すことなく最大限に活用することを目指してまいります。竹素材のバイオプラスティックは化石原料低減やCO2削減にも大きく貢献できると確信しております。

タケックスラボはこれからも「竹の可能性を創造し、地球環境の保全と世界の健康に貢献すること」をミッションとしてまいります。そして世界の全ての人々の健康を願う母親の視点に立った事業活動を行い、日々の暮らしを少しでも支援していけるよう、精一杯尽力してまいります。
これからも皆様のご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

代表取締役 岡田おかだ久幸くみ